REPORT

書き物:いろいろ活動報告から雑感・妄想・昔話など。

2022-03-10-THU

#6 お洒落師匠の爆笑トーク固め

ヒトはみんな”自分の話”をするのが好きだけど、実は”ヒトの話”を聞き続けるのは難しい。
ブーメランを承知で言うと、特に中高年オヤジの話は聞いていられない。
高田純次さんは「ジジイは自慢話・昔話・説教話をするのは避けるべし」と言ったそうだ。けだし名言。

オカモトさん。
20代で入社した広告会社で出会って以来、ずっと目をかけてくれている先輩だ。
そして彼の話は四半世紀、25年にわたって、ずっと面白い。むしろ磨きがかかってきている。
今ではお会いするのは一年に何回かだけど、その機会は寄席に名人芸を楽しみに聞きに行く感じ。

まくらがわりにこちらの近況を少しお伝えしたら、すぐにバトンを預けてオカモトさんのターンに。
最近は公私どんな感じか?前回も大笑いしたあの案件は、今はどうなっちゃったのか?最新のネタは?
よっ、真打ち!待ってました!

オカモトさんは、羽織を脱ぐようにステキなジャケットをスっと脇に置いて話にはいる。
こちらの反応を見ながら必要な説明を加え、センス抜群の比喩を用い、笑いのポイントと流れを作る。
話の登場人物を存分にイジった分だけ、自虐もおりまぜ爆笑をとる。

オカモトさんの舞台は、陽気な大将が仕切る寿司屋のようでもある。
鮮度の良いネタ、それを活かす職人の手仕事、食べやすいタイミングとサイズで差し出す抜群のリズム。
いつの間にかこちらはお腹いっぱいだ。
そう、オカモトさんは“自分の話”をしているようで、“目の前のヒトを喜ばせる話”をしているのだ。
ヒトを心地よくする話術のコツは、相手を観察することだ。これが無意識にできるヒトは、そういない。

オシャレでアタマの回転が早くて、相手を見ながら差し出す表現は柔らかく面白く卓越している。
そりゃシゴトもできるし、モテるに決まっている。

どのくらいモテるか? 
よそう、また夢になるといけねぇ。