REPORT

書き物:いろいろ活動報告から雑感・妄想・昔話など。

2022-01-01-SAT

05:正月なのでみかんの話

そろそろ車を手放そうかと考えていたのは2019年10月くらいのこと。
生活に不便もなく、息子もまもなく高校生。ますます車に乗る頻度が落ちてきて、自宅近くにもカーシェアリングステーションがいくつもある。経済性やエコやら考えて、早速カーシェア月額会員となってみた。
ワリと便利で全く不自由ない。あとは年明けあたりに車を売り払おう。

11月上旬「アケミちゃんの家に仔犬が産まれたらしい」と家人。
アケミちゃんは家人の中学生以来の親友で、無類の犬好き。自宅で3匹のワンコを飼っていたのだが、そのうちのチワワ(母)とポメラニアン(父)から4頭の仔犬が産まれたのだ!
「ちょっと見に行こうか」と家人。彼女も大の犬好きで、以前から「いつか犬を飼おう」と話をしていた。
保護犬の譲渡会に足を運んだこともあり、<どこかで何かのご縁>があれば、とずっと思っていたのだ。
一方、およそ20年前に別れを告げたポメラニアンとの思い出も色濃く残っており、実際に飼うことを想像するほどに見送る辛さの記憶もよみがえる。

11月下旬にアケミちゃんの家を訪れると、4匹の焦げ茶のモフモフが組んずほぐれつ一生懸命生きていた。
実際その小さい命を生かしていたのは、数時間おきにエサを与え、排泄処理をして、寝不足でフラフラになっているアケミちゃんだったのだけど。
4頭の幼名は、ゲン、テツ、みかん、ミルク。元気よく走り回って、暖かな日差しのなかで重なって眠る。いくらでも見ていられる。そして見ている人間たちを笑顔にしている。

家人とアケミちゃんの友情、少し目を離したスキに生まれた命、我が家のライフステージも節目を迎えたり・・・、“宿命”ってやつが燃え出して暴れだした。小さきもののまなざしは、私たちを試すまなざし。

「大切に育てるので、できたら一頭ウチに頂けないだろうか?」

安心できるご縁とタイミングが繋がり”一緒に楽しく生きていく希望や勇気”の背中を押されたのだ。アケミちゃんも快諾してくれた。

我が家にくるのは女の子の<みかん>に決定した。アケミちゃんの家に残る<ミルク>とは姉妹だ。
2020年1月12日、迎えに行った車に乗ってやってきた<みかん>はウチノコ<りん>になった。
ペットNGのカーシェアは解約した。15年選手のマイカーはりん坊の移動に今も活躍している。