REPORT
書き物:いろいろ活動報告から雑感・妄想・昔話など。


2025-05-16-FRI
#37 CRAZY & PUNCTUAL TRAIN
ギターの音色というのは幅広い。心に染み入るような柔らかさを感じたり、力強く尖った爪で勇気を掻き立てるように響いたり・・・。千変万化の手練れのギタリストは、観衆の様子を見ながらその場を支配していくのだ。
先日久しぶりにお会いしたホシノさんは、変わらずパリっと決まっていた。シュっとした長身に仕立ての良いスーツで、それだけで今の充実度が推しはかることができる。
前職でお世話になったホシノさんは、仕事ができる見本のようなヒトだ。目的意識の明瞭さと段取り構築、それを着実に進行させる実行力 ― 設定してくれた時刻表に従い、割り当ててもらった座席表で、彼の奏でるリフに沿ってそれぞれの仕事をすれば、大概のことがうまくいって目的地に到着する。これぞ、ギタリストの「場の掌握力」だ。車掌の奏でるギターフレーズが車内に鳴り響いている感じかしらん。
前職ではいくつもの大仕事を成し遂げたホシノさんは、新しい会社でもあっという間に重責を担っている。全く異なる業種や環境でも、そこにすぐに順応するのが優れたビジネスマンでありアーティスト。
スーパーギタリストはステージを選ばない。自分の中のエフェクターを使いながら音色を変えて、観衆をその気にさせつつその場を盛り上げていく。
リアルギタリストでもあるホシノさんは、もう何十年も本格的なバンド活動を続けている。ご自身は毎日のように練習もしているそうだ。そこにあるのは、いい意味での「クレイジーさ」と「マジメさ」だ。
この二つがバランス良く両立できるヒトは、仕事だろうと遊びだろうと、その極みの高さが尋常ではない。
すごくロックなのに、でも慎重。丁寧に段取りしつつも、アドリブ対応もお手のもの。愛妻家なのに、モテモテ。仕事もバリバリ、ライブステージもバリバリ。両方できるから楽しいし、それぞれがステレオサラウンドで鳴り響くから、深みが出るのだ。
これからもホシノさんはどんなステージでもカッコイイに決まっている。