REPORT
書き物:いろいろ活動報告から雑感・妄想・昔話など。


2025-05-10-SAT
#36 Setting sail under the blue moon
いつも微かな《青い炎》が揺らいでいるホリエさん ― その炎は、理不尽で道理が通らない俗世に対する“静かな怒り”のようでもあり、そんな中でも誰もが手を取り合い少しでも良い世界を目指そうとする“温かさの燈火”のようでもある。
前職でご一緒していたホリエさんは、グローバルエンタメ企業で世界をまたにかけて長く活躍してきたスーパーレディだ。チームの傍ら、いつも穏やかで菩薩のように微笑みながら、圧倒的な教養や情報の広さと編集・分析力で周りのサポートをするホリエさんは、本来それだけでも充分すぎるのだけど、本当の凄さはその先にあると感じている。
彼女の特別なところは、その複雑な“音色”だ。誰よりも国際感覚を持ちながら日本型のビジネス作法にも適応していること、また価値観のベースの正義感や公平性と、他者への赦しや優しさが共存していること、決して大きくなくむしろ繊細なのによく通る声、驚異的な集中力と柔軟性、寡黙さと圧倒的な説明力 ― それら対照的なものを自然に一つのものとして融合しているホリエさんからは、他のヒトにはない倍音が響いているのだ。
冷静なのに熱い、ズレているのに普通、クールなのにチャーミング ― ホリエさんの奏でる和音は独特で、唯一無二のもの。語学が堪能なだけでなく、このヒトとしての奥深さやアンビバレントな魅力が国を問わない信頼や友情に繋がっていくのだろう。お話を聞いているだけで、公私さまざまなネットワークの広さには驚かされる。
そんなホリエさんとは、コロナ期には同じチームメイトとしてオンライン会議でさまざまなお話をしてきた。
あの時期に、目の前の仕事の話だけでなく、世の中やら人生やら広く多くのことを語り合えたことは、自分にとっても独立に向けた大きな財産だったし、彼女の視点は50-50LLCの精神にも刺激になっていたと改めて感じている。
ある意味で孤高の存在でありながら、一番のチームプレイヤーとして献身的に他者に貢献を続けてきたホリエさん。いよいよご自身の帆を拡げた自由な航海が始まるようだ。小さくても強く灯る青い火を掲げ、彼女だけの特別な音色の汽笛を鳴らしながら、どのような活動が広がっていくかすごく楽しみだ。