REPORT

書き物:いろいろ活動報告から雑感・妄想・昔話など。

2023-05-31-WED

#31 ごきげんフィールド・カイタクシャ

グローバル企業を飛び出し便利屋を開業して1年半。
身軽な立場になってから、逆に「あぁ、世の中は広いなぁ」と思うことも多い。どんな時に“世の中の広さ”を感じるかといえば、会社勤め時代にはなかなか接点がなかったタイプの方と出会うとき。

イトウさん ― ボクよりも20歳くらい若いのに圧倒的な経験値を誇り、多くの修羅場もこなしているNPO法人のリーダーだ。いろいろなご縁や偶然、自分の家族の出来事なども重なり、福祉の仕組みや共生社会に興味が出てきたときにイトウさんと出会うことができた。

こちらが五十路にして、ようやく「資本主義の消耗戦はもうホドホドにして、“ごきげん”に生きていこうぜ!」と気付いた時に、イトウさんは既に10年以上も「ごきげん」を旗印に、大地にしっかりと足をつけて活動していた。
彼は農業と福祉を通して人と地域に活力をあたえ、社会や世界を変えようとしている。その洞察とビジョンの大きさたるや、歳の差なんぞは全く関係なく、ただただ尊敬しかない。カッコイイ。

イトウさんを一言で表現するならば、純粋なバイタリティの塊。
混じり気なく自分の思いを表現する姿は、遊び心あふれる少年のようでもあり、やりたいことの実現に向けてまい進するスタイルは、勤勉なブルドーザーのようでもある。ご本人は謙遜するけれど、常に開放的なマインドセットのところに、抜群の足腰の強さと吸収力抜群の向学心が重なるので、もう手に負えない。
こりゃ“世界に見つかる”のも当然だし、こちらこそが井の中の蛙だったなぁとシミジミ思うのだ。

出会ってからまだ一年も経っていないのに、この間にも「え、イトウさん、それナンですか?また新しい挑戦を始めるんスか?」という驚きが何度もあった。
あるべき世界を信じて、躊躇せずに、そして肩に力を入れすぎずにクイックに動けるのは、ビジョナリーな人の特徴だし、そんな人しか世の中を変えることはできない。

イトウさんの《フィールド》がますます広がっていくこと ― それは、当たり前になってしまった窮屈が少しずつほぐれて、包摂の気持ちと周囲との調和が拡がっていくことだ。
太陽が降り注ぐ心地良いひだまりのフィールドで、ボクらはともに暮らし、働き、遊び、育みあうのだ。