REPORT
書き物:いろいろ活動報告から雑感・妄想・昔話など。
2023-03-08-WED
#28 ジニー・ア・アプリシェ
人懐っこいスマイルと頑固なハート、何でもできる器用さと自分を曲げない愚直さ ― 30年を超える付き合いが続くセッキーは、出会ったときから変わらない。柔らかいのに固い、意地っ張りなのに超フレンドリー、そんなオトコだ。
学生時代のサークルで出会ったセッキーは、偶然お互いの実家がバイクで10分の距離だったこともあり、それ以来ずっと仲良くしてもらっている。毎週のように終電で同じ駅まで電車で帰って、彼のバイクの後ろに乗って帰宅する、そんな生活が4年続いた。そして学生時代を締めくくる卒業旅行で、一緒にケニアでの珍道中を繰り広げたのは本当に良い思い出だ。
当時からセッキーは《なんでも物事を楽しむ天才》。
スポーツから文化系まで、そのアンテナの高さで何でもすぐに情報をキャッチして、そして何でもすぐに自分で経験して次々と新しいテーマを吸収していく。興味を持ったらすぐに行動できるそのフットワークの良さは憧れだった。
その軽やかな行動力は社会人になっても変わらない。
マラソンやらゴルフを本格的にやっているのかと思うと、いつの間にかソムリエの資格を取っていたり、世の中にブームがくるだいぶ前から落語や講談などにもせっせと通っていたようだ。
そしてこちらがちょっとロードバイクにハマった時も「お、ようやく始めたの?」という感じで、以前から乗り込んでいた愛車で駆け付けて一緒に走ってくれたりもした。
圧巻はフランス駐在。外には努力を全く見せずに、趣味?のように学んでいたフランス語もあっという間にペラペラになって、会社でそのまま現地赴任の切符を手にする。数年にわたり、花の都パリでしっかり仕事をしたのはもちろん、日本から持ち込んだゴミ拾いボランティア活動も現地に根付かせるなど、何となく今さらボクが志している生き方をもうずっと前から実現しているのだ。
それは、まわりに流されず公私の区分もせずにずっと“楽しいことレーダー”が360°クルクルと回っている感じ。
たくさん経験を積んだ彼のレーダーに、これからどんなテーマやトピックスがひっかかってくるのだろうか。
「友と酒は古いほどいい」と言うらしい。酒屋の息子セッキーと下戸のボクの友情が続いていくのがこちらは楽しみだ。