REPORT
書き物:いろいろ活動報告から雑感・妄想・昔話など。
2022-10-24-MON
#21 帰ってきた宇宙仙人
大きな《ビジョン》は、地平をもキラキラと照らす輝く光線のようだけど、その意味や内容は多くの凡人には伝わりづらい。時にそれは我々一般人の固定概念を超えていたり、想像もつかない遠大な目標だったりするので、残念ながら必然とも言える。言語の壁以上に高い“思考の壁”なのだ。
ただしごくまれに、そんな壁越しでも「何だかよく分からないけど、このヒトの言うことであれば素敵な未来が待っていそうだからお供をしてみたい」という得体のしれない期待感と説得性を醸し出すヒトがいる。
それはもはやハメルーンの笛吹きというか怪しい異星人のようだが、そんなヒトこそ《シンにビジョナリー》な存在なのだ。あぁ、“絶妙に分かるようで分からない言霊”がこちらに向かって飛んでくる心地良さよ・・・。それはまるで、ちゃんと球を受け取れていないのに、なんだか愉快なキャッチボールのよう。
ツカゴシさんは、異星人だ。と思う。
コンテンツビジネス前職で初めてお会いした時から彼は会社のトップだったので、いわば関係的には巨大なヒーローと、それを見上げる一市民。大巨人の放つ言霊光線を憧れのまなざしで眺めていたら、幸運にも流れ弾にあたってイチ隊員としてプロジェクトを任せて頂いたこともある。
しかしその時からツカゴシさんの言葉は実に分かりづらかった。壁越しのボールを23回目でようやく一球しっかりキャッチできるかどうかの禅問答。でもなぜだかその異星の思考と言語は、自分をワクワクさせてくれたのだ。いつか自分も壁を隔てた他者と繋ぎ合うコトバを紡げるのだろうか。
「門前の小僧 習わぬ経を読む」私の好きな言葉です。
経営者として、世知辛いビジネスの事情はもちろん誰よりも理解しながらも、コンテンツの力を信じて描くその射程は果てしなく広い。目の前の現実や生活にあくせくしている我々地球人と比べると、思いをめぐらす世界の広さ、時間軸の長さがおそらく全く異なるのだろう。
足元のビジネスに翻弄されている我々をみて「みんなマジメだよなぁ」と、優しげに語るツカゴシさん。分かりやすい指標以上に重要なものがあり、それを軸に動く宇宙仙人はまったくブレることはない。そしてその達観は、理解と優しさと慈しみに溢れている。
後光がさすそのサマは、きっと光の国からの遣いに違いない。
なぜ地球にいるのだろう? そんなに地球人が好きになったのか。