REPORT
書き物:いろいろ活動報告から雑感・妄想・昔話など。
2023-09-01-FRI
45:日本の夏、政変の夏
「みんなフラットな関係で行きましょう~」というのは、当社の社是的なアレだったりするのだけど、世の中さまざまな関係性があるのも事実。
たとえば、これまでお世話になった数多くの諸先輩にはいつまでもアタマが上がらないし、我が家の場合は家人がリーダーとなってから二十数年を超える。イヤ・・・超えていた。
りん坊が家にやってきて、3年と8か月。とうとう茶色の小犬が、我が家のトップに上り詰めた。長期政権を誇っていた家人が、君臨していたその座から失脚したのだ。
夏場のりん坊の朝は早い。
4:00am前後に「おい、いつまで寝ている!早く散歩に連れてゆくのだ」と、こちらの頭をガリガリと引っ掻いたり、ペロペロと顔を舐めてくる。
家にやってきて以来、長きにわたってりん坊はNo.2、こちらはNo.3。順位差はひとつだけど、10ゲーム差くらい離れているフラットからは程遠いこの状況。弱肉強食の生態系という自然の摂理に身をゆだね、No.3は甘んじてNo.2のガリガリペロペロを受けてきた。
しかしここまで、りん坊はNo.1の家人に向かい早朝にアクションを起こすことはなかった。決してボスの安眠を妨げるようなことはしなかったのだ。
しかし“政変”は突然に起こった。クーデターはいつも唐突。
8月のある朝4:10くらい、毎度のようにガリペロで起こされたNo.3が早朝散歩に向けて準備をしている最中、No.2がNo.1をジ~っと見つめ始めたのだ。眠るNo.1、見つめるNo.2、戸惑うNo.3。
意を決したようにNo.2はNo.1の枕元に近づき、勇気をふり絞って「ワン」と小さく吠えた。寝首を搔くとはこのことか。飼い犬に噛まれるとはこのことか。え、明智かよ!?的な信長のようにNo.1は驚いた顔で起きて、すべてを察した。
5分後には“元No.1”は、散歩用の服に着替えて、日の出前の薄暗い街路で“新No.1”から延びるリード紐を持って歩いていた。安定のNo.3は御供オブ御供といった感じで後塵を拝しながら、かつウ〇チを拾いながら、ついていく。
ああ なんて素敵な日だ 幸せと思える今日も 夢破れ挫ける今日も
ということで、序列変更に伴っていよいよ“一頭独裁”政権が誕生したのだ。
ちなみに「政権」の漢字変換の前に、「成犬」が先に出てくるくらいPCすらもひれ伏す状況。
早朝散歩は3人体制となっており、新No.2の慢性寝不足が少し心配。。。